美味しいものを食べた(頂いた)時、”ああ幸せ”と感じる。今回、白鳥監督の「愛と慈悲の小食」をテーマにした本作品を観て、少なからぬ衝撃を覚えた。世界人口約70億のうち、7億人の人々が飢餓に苦しんでいる。反面、「飽食の時代」と言われる私達は、食べ過ぎから免疫力が低下し、自ら健康を蝕んでいるという現実がある。甲田式健康法によって、「食べる」という行為は、生きている「命」を頂いているという思考で、本作品に登場する人々は難病を克服している。一日たった一杯の青汁だけで15年以上暮らしている女性が、実に生き生きと日々を過ごしている。「食」とは何かを世に問う労作である